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Temple of Void / Lords of Death

2017年7月16日


 

『Temple of Void / Lords of Death』

どうもどうも。アナログです。こんにちは。
今日のレコードは「Temple of Void / Lords of Death」デス!YesYesYes!
アナログメタル的に今年の大本命アルバムなのデス!

早速聴いてみたんだけど、これ優勝でよろしいかと。控えめに。
 
 

カバーアートはPaolo Girardi すごくいいカバーアート。しかし凄いペースで描いてる気がする。


目が回る限定盤。
 
 

デトロイトアンダーグランドから世界へ

アメリカはミシガン州デトロイト出身のドゥームデスメタル。2017年 2ndアルバム。Shadow Kingdom Records よりリリース。メンバーは以下の5人ですが今作のレコーディング終了後ギターのEric Blanchard氏は脱退し現在はDon Durr氏が新たに加入しています。

Alex Awn – Guitar
Eric Blanchard – Guitar
Mike Erdody – Vocals
Jason Pearce – Drums
Brent Satterly – Bass
 

冒頭からいきなり本音が出てしまいましたが、恐らくほとんどの方が”Temple of Void”を知らないと思うので簡単に説明したいと思います。

音楽性は端的に言うとドゥームデスメタルです。ドゥームデスといっても色々ルーツがあり、人それぞれ感じ方が違うので説明するのが難しい。”Temple of Void”の場合、同系バンドとしてフィンランドのドゥームデス”Hooded Menace”とよく比較されるのですが、僕は似ているとは思わない。双方”Celtic Frost”を起源とするオールドスクールデスメタル勢がルーツであることは間違いないのですが、00年代に起こったオールドスクールデス及びドゥーデス再評価の文脈とは少し違うように思える。”Temple of Void”のリフはエピックな響きを重視し、メロディは「フューネラル」というよりは「耽美的」と言えます。そうです、僕は”Temple of Void”の直近のルーツはUKゴシックドゥームデスにあると言いたいのです。


メンバーはほぼ無名ですがデトロイトのアンダーグランドシーンで音楽活動をしていたそうで、現にこのファーストアルバム「Of Terror and the Supernatural」発表の時点で楽曲面で素晴らしいクオリティを誇っています。名盤デス!
 
Peacevilleバンドらのダークさ、”Paradise Lost”のメランコリックさと”Saint Vitus”的な骨太アメリカンドゥームの融合。これが “Temple of Void” の音楽性であると僕は結論付けた。
 
 

アメリカンゴシックの確立  心をへし折る重厚なる抒情詩。

超重量級のリフが残忍性と破滅的衝動にかられ破壊の限りを尽くす。
びっくりデス! 僕の予想ではメランコリック度をアップして、もっとポピュラーな作品になると思っていたけど、全く逆だ。”Temple of Void”のテーマは「死、空虚、宇宙」であり、根底にあるのはデスメタルとドゥームメタルの尊厳なのだと改めて思い知らされた。暗部へと深化したこの重厚な抒情詩こそ彼らの本来の姿なのだと。
 
 

 
 
アグレッシブかつブルータルなドゥームへとシフトしたが、前作同様”Paradise Lost”他ゴシックメタルの影響は節々で感じます。むしろキャッチーさが激減したことでゴシック調メロディが一層重要な役割を果たし楽曲を引き締める。変態じゃないけど退廃的な美やメランコリックなメロディに対して官能的であるとさえ感じる。その性格が最も表れているは#B3(#7)の「Graven Desires」でしょう。恐らくこのアルバムのハイライトになる曲であり、まさにRAWデス + スラッジ + ゴシックが三位一体となったようなサウンドで重厚な抒情詩に心をズタズタにされながら感動している。


 
 
流行りも廃りもなく脈々と受け継がれる音楽性。古典的だが “Temple of Void” は唯一無二の存在になりつつある。別の言い方をすれば、現在の奇抜な音楽性のみが先進的と評価される流れに一石を投じているのかもしれない。大袈裟すぎるだろうか? Great!!! x 666
 
 
 

Suffering Hour / In Passing Ascension

2017年7月12日


 

『Suffering Hour / In Passing Ascension』

Suffering Hour キタキター!
も、も、もちろん覚えてるさ…… 強いよね。序盤、中盤、終盤、隙がないと思うよ……

はい、今回紹介のレコードは「Suffering Hour / In Passing Ascension」デス。
これからのデススラッシュシーンを担う若手有望株。そのSuffering Hourの待望の1stアルバムが届きました!どうぞ。すごいぞ。
 
 

カバーアートはAlexander L. Brown 


ポスター付シルバー盤。Bandcampでは売り切れですがBlood Harvest Recordsにはまだありました。
 
 

才気あふれる新人デススラッシャー登場!

アメリカはミネソタ州ミネアポリス出身のブラッケンドデスメタル。2017年 1stアルバム。Blood Harvest Recordsよりリリース。メンバーはまだ20代前半の3人。

Josh Raiken – Guitars
Dylan Haseltine – Bass, Vocals
Jason Oberuc – Drums, Vocals

2014年 EP「Foreseeing Exemptions To a Dismal Beyond」でデビューした若きデススラッシャー。
DEATH、Cynic、Atheistなどのオールドスクール・テクニカルデス、はたまた”Mekong Delta”~”Vektor”などなど変則スラッシュ観を独自にシャッフリングして再構築。その精鋭的な楽曲からは次世代の可能性をひしひしと感じさせてくれました。


 
 
その”Suffering Hour”のファーストアルバムがナント「Blood Harvest Records」からリリース。
たしか、僕の願望としてアルバムは「Unspeakable Axe Records」からリリースされたらいいなぁ… なんて言ってたかもしれないけど、現実はその願望を超えてきた。のか、超えていないかは微妙なところだけど、いきなり「Blood Harvest Records」からリリースには驚きを隠せない。

しがも。こごがらがぁ本題だけんども、このバンド大化けしよったで!!!
 
 

スラッシュ、デス、ブラック、境界線無き才能。目指す先に待ち受けるものは……

僕はデビューEPの音楽性から恐らくアルバムは “Vektor” のようにプログレスラッシュを推し進めるものと予想しておりましたが、その予想は大きく外れてしまった。まさか深淵へと続く暗黒道へ足を踏み入れるとは。

秩序と混沌、純真と不純、神秘と真理が交わる探究の道。
その道の陣頭に立つのは間違いなくブラックメタル”Deathspell Omega”やデスメタル”Gorguts”でしょう。特に”Deathspell Omega”が切り開いた道筋は現在のデスメタル・ブラックメタルにとって一つのトレンドになっています。技術面、作曲面からその道へ進という理由もあるが、今現在デスメタルとして先進性を追い求めると必然的にこの暗黒面へと進まざるを得ないのかもしれません。

それにしても、すごい化けた。バンドロゴの変更とビュジュアルイメージ面の変化で何となくブラックメタル化しているとは思っていたけど、いきなり”Deathspell Omega”路線だとは思わなかった。しかも、ただ道筋をなぞるだけの後追いではなく、己のデスメタル観を保ったまま探究していると感じます。具体的には不協和音が響くアヴァンギャルド性は増えたけど、基幹となるテクニカル・デス/スラッシュ面は崩さず整合性と変則性を両立している。また、コズミックデス要素も発展させ、この辺りは”Morbid Angel”を初め”Blood Incantation”や”Nucleus”を想起させます。それ、ヤバイでしょ。えぇ、ヤバイデス。ということを平気で成し遂げている。まだ1stアルバムだっていうのに。

Bandcampでは1ヶ月でレコードは売り切れ、フォロワー数からしても相当注目されている印象。
ここから”Suffering Hour”の快進撃が始まるぞという予感がしますね。楽しみデス。Grreeeaat!!!


ラストの渋いアトモスフィリックなメロディが更なる飛躍を感じさせる。

 
 
 

Gorephilia / Severed Monolith

2017年7月8日


 

『Gorephilia / Severed Monolith』

どうもどうも、アナログです。2017年も後半戦へと突入デス。こんにちは。ということで、早速レコード紹介。今回は「Gorephilia / Severed Monolith」デス。Yes!
このバンド地味な印象なんですけど、僕のブログにとっては重要なバンドなんですよ。
 
 

カバーアートはRaul Gonzalez  久しぶりのGonzalezジャケキタ!


デカポスター付きクリアブルー盤。 Pkch「ピカーッ!」 Anlg「ホゲェェ」
 
 

活気づく2000年代フィンニッシュ・オールドスクールデスメタル

フィンランド出身のオールドスクールデスメタル。2017年 2ndアルバム。Dark Descent Recordsよりリリース。レコードはMe Saco Un Ojo Records。
メンバーは以下の5人。

Tami Luukkonen – Bass
Jukka Aho – Guitars
Nemesis – Vocals
Kauko Kuusisalo – Drums
Pauli Gurko – Guitars

2006年”Goretexx”というバンド名で結成、のちに”Gorephilia”へと改名。メンバーには僕の大好きなフィンニッシュデスメタル”Krypts”のギタリストJukka Aho氏もいます。
2008年前後にデビューしたフィンニッシュオールドスクールデスメタルと言えばKrypts, Corpsessed, Desecresy, Swallowed, Desolate Shrine, Lie in Ruins, Maveth, Cryptborn などなど名前を見ただけで気絶しそうなバンドが続々と出てきた頃であります。このGorephilia も例外ではなく、現在進行形で続くオールドスクールムーヴメントを語る上で欠かせないバンドと言えると思います。僕のブログで、このあたりの現行フィンニッシュデスメタルを今度まとめて紹介しようかと計画中です。


こちらは1stアルバム「Embodiment of Death」。他のフィンニッシュデスとは違い、暗黒性よりブルデス的な暴虐性を発揮させました。ジャケもとても良い。
 

溢れだす業、濃霧のフィンニッシュ・ブルータル。

基本的に前作で聴けた初期”Immolation” “Incantation”のようなオールドスクールブルデスな音楽性は変わっていません。変わってはいない。変わっていないはずなのに印象はかなり違う。まず、前作のブラスト+ブレイクによるゴリ押し展開ではなく、バンドとしてのアンサンブルが強力になったと感じる。特にドラムの表現力が格段に向上しており、結果ギターとの絡みが濃密化、曲展開もシームレスに繋がるようになりました。調べてみるとどうやらドラムとギターにメンバーチェンジがあったようです。

曲展開の複雑化に伴い曲の輪郭は多少ぼやけたがそこは小節ごとのセンス(リフのカッコよさ)とグルーヴでカバーしてあり、このあたりにも成長を感じさせます。個人的にはアルバム一枚をあっという間に聴き終えてしまう感覚は前作にはなかった。
“Immolation” “Incantation”から更に”Morbid Angel”や”Suffocation”などの要素を反映させ、広義なデスメタルとしてアピールできる層を増やしたように感じます。スゴイバンドになりました。これは文句なくオススメデス。Great!!!

 
 
 

これは、デビューEP「Ascend to Chaos」どことなく”Demigod”ぽく、粗削りですがとても良いEPです。
僕は中古で300円で買いました!やほーい!!!

ってアホかぁ!
「レコードだし、ニッチなオールドスクールデスメタルだし、地味な存在ですけど GorephiliaのEPが300円でも売れないのか」と複雑な思いで回収しました。

思い出しました。今では信じられないでしょうけど90年代初期デスも500円段ボールコーナーで投げ売りされてた時があったんです。(全部じゃないけど)
初期デスの投げ売りとは少し意味合いが違いますけど、この出来事がきっかけで僕は旧譜紹介をやめ現行バンドしか紹介しないと決めたのです。
このブログに影響力なんか微塵もないけど、なんとか500円の価値にしてやるんだ!
 
 
 
 

Second Half 2017

2017年7月4日


 

『2017年下半期リリース予定の注目バンド!』

7月デス!
豊作デス。今年も上半期だけでベスト10とか余裕で埋まるくらい豊作デス。
しかし、まだまだなんです。ここからが本番なんです。2017年後半は、もっとヤバイ奴らが控えている。
ということで、アナログメタルが注目しているバンドをいくつかピックアップしました。

 
 

■Temple Of Void / Lords of Death
ついにキタァァー!僕的に今年の大本命はこの「Temple Of Void」デス!ハァハァ。デトロイト出身のドゥームデスメタルで、とてもアメリカンなんですけどParadise Lost的オールドスクールなゴシックデス調が僕の感性に完璧にマッチ。新曲が1曲公開されているけど聴かない。届くまで聴かない。ちな今月の26日発売デス!ハァハァ
 
 
 

■Execration / Return to the Void
狂気のノルウェー・デス/スラッシュシーンからの刺客「Execration」近年のノルウェー産デス/スラッシュのアヴァンギャルドぶりは鬼なのでこのアルバムも非常に楽しみデス。しかも!Metal Blade Recordsからリリースなんですよ。もう大出世ではないですか。
 
 
 

■Calcemia / Passage to the Unburning Flame
続いては、僕が密かに、そしてメチャクチャ期待しているアメリカの新人テクニカル・オールドスクールデスメタル「Calcemia」のデビュー作。一言でいうならFunebrarumタイプのデスメタル。夏に発売と書いてあったからもうすぐだと思います。あとは買った後でご紹介!ご期待あれ。
 
 
 

■Spectral Voice / Eroded Corridors of Unbeing
Blood Incantationのメンバー3人が在籍するオールドスクールデスメタル。テクニカルタイプのBlood Incantationに対してSpectral Voiceは徹底したRawドゥームデスメタル。すでに話題のバンドですけど、意外にもこれが1stアルバムです。10月発売予定。今から空気が震えている。
 
 
 

■Desolate Shrine / Deliverance from the Godless Void
なんか僕、毎回毎回出る出る言っているけど今度こそ出ます!フィンランドの暗黒神「Desolate Shrine」のニューアルバム。もう、レコーディングも終わってるしカバーアートも出来てる。マグネタイトも十分よ。これで出なかったらこっちから乗り込ん…… 楽しみデス!
 
 
 

■Ataraxy / Where All Hope Fades
キ、キターのか!?ゴクリ。Me Saco Un Ojo Recordsのチラシにちっこく掲載されていたのをスキャンしました。LPと書いてあるからアルバムだと思います。調べても出てこないので不確定ですけど興奮しますねぇ。ものすんごい希望になってるんですけど。
 
 
 
そして奴らが……!?

期待のフィンニッシュ・ドゥームデスメタル「God Disease」なんとー、FDA REKOTZと契約!!!

 
 
2017年後半に期待しているバンドをサクッと紹介したわけですが、とりあえずほぼリリースが確定しているバンドを掲載しましたけど仮に全部良作だと、もうこれだけで7枚ですからね。他にもベテランバンドも出るし、嬉しいけど睡民時間がホントおかしくなってる。デスメタルにとって2010年代ホントに狂ってます。

最高デス!
 
 

Various Artists Vol.3

2017年6月30日


 

『Various Artists Vol.3』

止まるんじゃねぇぞ…
 
 

Disembowel / Dramatic Decay


 
アメリカはオレゴン州出身のオールドスクールデスメタル。2016年 4曲入りデモテープ。Headsplit Recordsよりリリース。2016年結成のバンドでメンバーはAbram Ancira、Sergio Ginez、Gageの3人。

メンバーを調べてみるとRaptor, Maniak, Excruciatorといった若手スラッシュ界隈の人達が集まったようです。失礼ながらまったくしらないデス! 今までどんなスラッシュバンドをやっていたのか聴いていませんが、このバンドはゴリゴリの90年代リバイバル・オールドスクールデスメタル。Baphomet、Massacre、Autopsy、Obituary という感じで、正直どこかで聴いたことあるようなリフが多く既視感は否めません。それでも、Rawなデスメタルが好きな人にはオススメ。


 
 

Morbus Grave / Throne of Disgust


 
イタリアはミラノ出身のオールドスクールデスメタル。2015年 5曲入りデモ。カセットは2016年 Unholy Domain Records よりリリース。メンバーはErman、Pide Guts、Masoの3人。Maso氏は漆黒の極悪デスメタル”Voids Of Vomit”でベースを弾いております。こわい。

Unholy Domain Recordsからリリースということである程度約束された感のあるオールドスクールデスメタル。上記の”Disembowel”と同じような地下腐敗臭な音楽性ではあるけどプロフィールで”Celtic Frost”、”Darkthrone”からの影響を公言しているように曲展開に若干イーヴィルなドラマ性を感じます。このバンドもマニア向けです。


4曲目は”Death”のカバー。
 
 
 

Hands of Thieves / Feasting on Dark Intentions


 
アメリカはオレゴン州出身のブラック・デス・ドゥーム。2016年 1stアルバム。Transylvanian Tapesよりリリース。メンバーはAdam Wheeler、J. Reid、Jesse Dylan Aspy、Taylor Robinson、Josh Greeneの5人。

今回の一押しはこのバンド!いつものようにバンドを調べるとメンバー3人がクラストデスメタルの”Bastard Feast”の人達でありました。全然知らないバンドですがその界隈では有名らしい。しかし、このバンドの音楽性はクラストとはまったく異なります。いや、よく聴くとまったくではないけど、初聴きでは絶対わからない。フィードバックノイズから凶悪なトレモロリフ&ブラストの洪水、邪悪なヘヴィネス。一寸先は闇のごとくまったく展開が読めない。一言で言えばDeathspell Omegaタイプであるけど、圧巻のブラック・デスメタル。こりゃ来るで!Greeat!!!


 
 
 

Vacivus / Nuclear Chaos


 
大英帝国出身のデスメタル。2017年 2曲入りEP。Goatprayer Recordsよりリリース。メンバーは Daniel Jones、Ian Finley、Daniel Rochester、Ross Oliver、Nick Craggsの5人。元Dawn of Chaosのメンバーが結成。またギターは”Cruciamentum”のメンバーでもあります。Yes!

初めて聴くバンドですが、イギリスの”Cruciamentum”、フィンランドの”Corpsessed” “Krypts” “Gorephilia”等の現行暗黒デスメタルシリーズが好きな方にはもってこいデス!僕自身もうこの手のバンドには目がなくてですね手放しで喜んでいるのですけど、冷静に聴くと若干弱いかな。二人のギターの内どちらかはわかりませんが、オールドタイプながらかなり上手いしソロは頑張っていると思うけど、全体的にもう一つ特徴が欲しいと思いました。期待値はめちゃくちゃ高いデス!!!

 
 
以上、3日連続駆け足で音源紹介をしましたが、やっぱりカバーアートも含めじっくり紹介したいデス。
7月から本気出す!