どうもどうも。アナログです。こんにちは。
前回の続きです。
「New Age of Death Metal」と題して2010年代を振り返り「リバイバルムーブメント」を再考する。さらに、次の10年に向けて期待のバンドもピックアップしようというコーナーです。
前回はスウェデスで終わったので今回はフィンランドだな!
2.「異端の系譜」~フィンニッシュデスメタル~
フィンランドといったら駐日大使館がアレなくらいにメタルが盛んな国ですね。そんな国のデスメタルがツマラナイわけがない。とりあえず、振り返る前に90年代初期フィンニッシュデスメタルを少し挙げてみましょう。Demilich, Demigod, Sentenced, Convulse, Purtenance, Rippikoulu, Xysma などなど、聴いてみると個性的なバンドだらけ。今挙げたバンドを今すぐに聴く必要はありませんが、Demilichは聴いていた方がいいかも。Demilichはフィンニッシュデスメタルに限らず今話題のBlood Incantation等リバイバルデスメタルを語るには欠かせないバンドです。
ちなみに僕のフェイバリットフィンデスはDemigod。旧支配者的な存在で外なる神にやられた感がありますけど何言ってるか自分でもわからないので省略しますね。
■2000年代のフィンニッシュデスメタル
SLUGATHOR, Ascended, Stench of Decay。これが00年代を代表するフィンニッシュデスメタルだとは言わないけれど、重要なバンドです。SLUGATHORは良い意味でも悪い意味でも雑だった時代の衝動性を実験性へと昇華させた。抑制の効いたロウサウンドの上に浮遊するメロディ。フィンニッシュデスメタルに限らず昨今の暗黒リバイバルデスメタルに通じるものを持っていたように思えます。Ascended, Stench of Decayも同じくシビレました。両バンドともアルバムは出なかったけどまだ解散はしていないはず。
■2010年代フィンニッシュデスメタル
左からCorpsessed, Krypts, Desolate Shrine。アナログメタル的10年代フィンニッシュデスメタル三大神。デビュー時のIncantation直系の頃と比べると、各々独自の黒色を放ち系図の分岐点になりうる存在になっている。世の動きとは逆行するかのようにキャッチーな音楽性は排除し、冥府への道を突き進む。正直、彼らのサウンドがアメリカのバンドのようにメインストリームまで波及することは難しいと思う。が、その深淵からの鼓動はこの10年で確実に世界を侵食した。
Lie in Ruins・・・00年代から活動する隠れた立役者。このアルバムは傑作なので是非聴いて欲しい。
DESECRESY・・・こ、これは?エセクタ!SLUGATHORの生まれ変わりと言っていいと思う。★オススメ
Hooded Menace・・・フィンランドのドゥームデスメタルといったらこのバンド。
Gorephilia・・・ブラスト主体のバイオレンスサウンド。まだ終わらんよ。続行だ!
Maveth・・・Maveth最後の音源。冥鬼の咆哮には感動すら覚える。
AMPUTORY・・・珍しい?暗黒というより圧で迫るデススラッシュサウンド。
God Disease・・・ジワジワと知名度が上がってきたように思える。退廃的耽美ドゥームデス。★オススメ
Asphodelus・・・初期 Katatonia, Anathema, Paradise Lost 等の名に震える方どうぞ。
僕が10年代に記憶に残ったバンドをピックアップしてみました。初期デス復活組やベテラン活動再開組もいましたが、Purtenance以外いまいち記憶に残らずでした。ところで、なんとなくでいいのですが10年代フィンニッシュデスメタルの傾向掴めましたでしょうか。Incantation系といえばそうなのだけど、90年代いわゆるオールドスクール的かと言われればそうでもない。それは10年代フィンニッシュデスメタルがリバイバルという殻を一早く破ったから、否、異端の契りは確実に生き続けている。流行りも廃りもなく、それはらせん状に進化の道を歩んでいるからだと。僕はそう思っています。
■Finnish Death Metal : NEXT
続いてはいろいろなところから若手?を調べてきたのでガンガン貼っていきます。
左上から
Galvanizer・・・次世代を担うバンド候補No1。既に来日も果たしています。
Perinei・・・最近見つけた。これはイイですよ。いろんな可能性が見える!
(Psychoparalysis)・・・括弧込みのバンド名デス。カッコいいじゃん。カッコだけに。
Brainspoon・・・デススラッシュですね。
Torso・・・ロウ感はたっぷりだけど、もう一つ何か欲しいかな。
Decaying・・・ザクザクのリフと哀愁感のコンビネーション!良いですね。
Sepulchral Curse・・・ブラックデススラッシュのようですが一番フィンデス感がある。
Repression・・・上記のAsphodelusのメンバーが在籍するデススラッシュ。期待!
Kasvoton・・・OSDM的ではないけど凄い。何かスゴイ!今年デビューアルバム出るみたい。
Necromonastery・・・上記のTorsoとほぼ同じメンバーのバンド。
みな気持ちよくザックザクに刻んどるやんけー!?
さっきまで「漆黒の盟約」とか「深淵の系譜」とか「赫奕たる異端」とか得意顔で語ってしまったよ。あー恥ずかしい。
これは初期デス回帰というかスラッシュリバイバルの波がフィンデスにも来てると考えるべきか?
でも、これだけで判断するのも良くないので彼らの動向を追っていきたいデス。僕的にはPerineiと (Psychoparalysis)に注目したいです。
ということで、今回はここまで。次回をお楽しみに。
おお、また更新されてるとはw
メロディ面では各国の色を意識してましたが、ざっくりと北欧デスくらいの認識しかなったのですが、こうしてみると、自分はデスメタルはほとんどSWE産しか聴いてなくて、デスメタルに限るとフィンランド産はほとんど聴いてないのを初めて気付きました(^^;;;
自分的にはフィンランドの方がブランド力が強いつもりだっただけに、自分でも吃驚ですw
これは参考にしてチマチマと聴いてみなければ。
2020/01/20 @ 00:13
メニさん
いつもコメントありがとうございます。
デスメタルは国ごとに基軸になる音があるので国を意識するとより楽しめますね。スウェーデン、フィンランド、ノルウェー隣接した三国でも全然違った特徴があったり、最近ではUndergangのデンマークが面白いです。
まだ更新は続く予定ですので参考になるかわからないけど時々覗いてみてください。
2020/01/21 @ 23:18