『Resurgency / No Worlds… Nor Gods Beyond』

 

「じみな」といえばすぐに「まじめな」ということばを頭に思い浮かべる、そういう月並な連想ほどばからしいものはないとわたしは見ているのだが、どうやらこういう頭の働かせかたが世間の人たちのあいだにはひろがっているらしい。
出展 H・P・ラヴクラフト『ラヴクラフト全集1』大西 尹明訳 創元推理文庫、178頁

 
 
どうもどうも、アナログです。こんにちは。
今日の紹介レコードは「Resurgency / No Worlds… Nor Gods Beyond」です。
はっきりいってじみデス!
 
 

カバーアートはRaul Gonzalez キタねコレー! よく見ると赤戦士と白戦士が戦ってますね。


じみに黒盤。ダウンロードコードついてます。

 
 

ギリシャ産ド・ノーマル・オールドスクールデスメタル

ギリシャはアテネ出身のデスメタル。2017年 2ndアルバム。F.D.A. Recordsよりリリース。
メンバーは以下の5人。

Tolis B. – Bass
George K. – Guitars
John P. – Vocals
George Trakas – Drums
Panos Spanos – Guitars

メンバーの経歴を見るとギターのPanos Spanos氏は元Suicidal Angelsのようです。でもSuicidal Angelsのようなスラッシュメタルではありません。彼らの音楽性は”Morbid Angel”および黎明期のブルデスライクなオールドスクールデスメタルです。ギリシャらしいエピックなメロディもありません。
そんなもんだから、海外のレビューサイトを覗くとあまり良い評価ではないんです。まんま”Morbid Angel”だの”Sinister”だの個性がないだのもう散々な評価なんです。そんなわけないでしょ。Raul Gonzalezジャケですよ?
 

ジワる。

これ、ほんとに個性ないやんけ。
何だろ、ギター2人いるけど同一音高のユニゾンプレーでアンサンブルもクソもない極めて平面的な楽曲。正直一曲目切りかなと思っていたのですけど、せっかく買った(Raul Gonzalezジャケ買いデス)のでとりあえず全部聴いてみる。「なるほどなるほど」もう一回聴くか。「ほぉ」更にもう一回。「おかわり」っと。
あれ、なんだこのリピートしたくなる病は。

何故、また聴きたくなるのか自分なりに分析すると、アルバムの最後を飾る(#9)「Quartered Mental Existence」が素晴らしすぎるという結論に至った。特にラスト1分は別次元でスゴイ。エピックなバッキングとブルータルなドラムのスリリングな掛け合い、そして邪悪さが滲むギターソロからなる完璧な調和。それまで平面的だった楽曲は何だったのか問いただしたいほど。決して超絶技巧派と呼べる集団ではないけれどこのラスト1分のアンサンブルに限って言えばバンドの限界を超えているような熱演で感動した。こうなると脳は完全にマインドコントロールされ1曲目からカッコよく聴けてしまう。そうでなくても冷静に聴けば3曲目あたりから滋味に深い彼らのセンスが見え隠れしていることに気付く。

確かに他のレビューサイトで言うとおり、全体的には消化不良気味であるし他に聴くべきアルバムはあるかもしれない。だけど僕は気に入りました。そして、このバンドは次のアルバムで大化けすると確信している。 Great!