『Tomb Mold / Primordial Malignity』
どうも、アナログです。春だというのに寒い人生じゃなくて肌寒い日々が続いておりますので、僕のブログは暑苦しく更新していきたいデス。ということで、春と言ったらフレッシャーズの季節。本日のレコードは新人のオールドスクールデスメタル「Tomb Mold / Primordial Malignity」デス!
カバーアートは現Funebrarumでギターを担当しているYuri Kahan
今年度ブライテストホープ候補 カナディアンOSDM!
カナダはトロント出身のオールドスクールデスメタル。2017年 1stアルバム。Blood Harvest Recordsよりリリース。現在のメンバーは二人。オフィシャルページがないため詳しい事はわかりませんがDiscogsの情報をみると二人とも以前は”Purity Control”というハードコアバンドに在籍していたようです。
Max Klebanoff – Drums, Vocals
Derrick Vella – Guitars, Bass
昨年(2016年)に突如、「The Bottomless Perdition」「The Moulting」というデモテープを立て続けにリリースし、一部のオールドスクールデスメタルファンから注目されている新人バンド。
音楽性はレーベルの紹介文の通り Abhorrence, Necropsy, Purtenance などの90年代フィンニッシュデスメタルを彷彿させるタイプのサウンドでフレッシュ感はまったく無し!もうマニアが泣いて喜ぶジリジリ、ズルズルのアンダーグラウンドデスメタルです。
原始的な暴虐性を糧にして猛進するTom Mold。コマーシャル性を徹底的に排除した音質に抵抗感を抱く人もいるかと思います。しかし、次に紹介する1stアルバム「Primordial Malignity」は自信をもってオススメしたい。
プリミティブ性の正体を暴く 音質の向上により見えた本当の実力
まず、音質が大幅に改善されたことにより曲が聴き取りやすくなりました。
その結果、デモテープの劣悪音質では気が付かなかったバンドの本当の実力を知ることになったのです。
第一印象として意外と血潮がたぎるデススラッシュであること。これは極端に言えば Cannibal Corpse とか Morbid Angel を聴くような感覚で楽しめました。そして、曲展開がしっかりと作り込まれていること。邪悪なリフワーク内にサブリミナル効果のごとく”Demilich”に通じる跳躍感を混在させ、わずかに縦ノリグルーヴを引き起しているのです。テンポ、タメ、リフを巧みに可変させる絶妙なグルーヴ感。自然とリズムに乗せる展開がとても気持ち良い。
あとは、もう一歩突出したプレイがあれば、例えば時々顔を出す叙情的フレーズをもっと発展させてくれれば”Blood Incantation”並みに激押ししていたかも。Decibel Magazineのインタビューによると現在メンバーを探しているようなので新メンバー次第では大化けする可能性もありそうです。その期待は次作まで密かな楽しみとして取って置くとしましょう。
ということで、今年のブライテストホープ候補 Tomb Mold でした。Great!!!