『Sepulcher / Mausoleum Tapestry』
世界中でオールドスクールな若手~中堅バンドが活躍する今、密かにヤバみを感じている国があるのデス。熱いシーンというより狂気を感じる国。
本日のレコードはノルウェーの新人スラッシャー「Sepulcher / Mausoleum Tapestry」これは凄い!年間ベストだね。間違いなく年間ベストアルバムだよ!
と、思ったら2015年の作品だったでござる。……もうだめぽ
カバーアートはMoonroot art ポンコツジャケにハズレ無し!
同レーベルのReptilianステッカーなどいろいろついています。
ノルウェーのデス・スラッシュが熱い
ノルウェーはフサ出身のスラッシュメタル。2015年 1stアルバム。Edged Circle Productions よりリリース。元々カセット(150個)のみでリリースされていたものを2017年にCD,LP化。CDはAmazonでも購入できます。
以前にも書きましたが、ノルウェーではブラックメタル以外にもデス/スラッシュが結構熱く個人的にオモシロみを感じている国で、世界的に有名な“Obliteration” “Nekromantheon”等を始め、このブログでも紹介したデスメタル“Execration”や昨年のベストアルバムにも選出した新人“Reptilian”など一癖も二癖もあるバンドが時々現れます。
何がオモシロイのかというと、これらのバンドにはある種同じ性格を持ち合わせていることです。
その、ある種同じ性格を一言で表すのならば「アバンギャルド」でしょうか。
近年のアヴァンギャルドデスといえば”Gorguts”を想起させるバンドが増えてきましたがこの”Gorguts”系とは印象が違う。”Gorguts”系の呪術テクニカル路線を「変態」とするならばノルウェー勢は何だろうか……
「狂気」か
狂気のノルウェージェン・アヴァンギャルドスラッシャー
Living Death、DestructionやSlayerなどの影響を感じさせ、俗に言う80年代リバイバルの一種かと思いきや必ずしもリバイバルの型には当てはまらない。
自律神経を切り刻む狂速リフ。錯乱状態の絶叫ボーカル。狂気を孕む緊張感。
局地的に聴けばジャーマンスラッシュ・リバイバルの雰囲気を感じるが、そこにノルウェーブラックの邪悪なトレモロ、カオティックな絶叫ボーカルやうねるベースが複雑に絡み合い独自のスラッシュを形成する。
卓越したテクニックを駆使し変幻自在に展開する曲は方向性こそ違うがどことなく”Vektor”を想起させます。スラッシュメタルもまたゆっくりだが確実に脱リバイバルの方へと舵を切っている。そんなこと思わせる一枚です。今後このバンドに限らずノルウェー勢から目が離せません。かなりオススメデス! Grreaatt!!!
メンバーは公表しておりませんが音楽性から推測すると”Reptilian”のメンバーが絡んでいるような気がします。レーベルも一緒だし。
最強すぎるだろ。年間ベストに選びたい!