HELL!!!
どうもどうも、今年も始まりましたアナログメタル。
2017年は デス メタルシーンにとってどんな年になるのでしょうか。特に僕はオールドスクールなデスメタルが好きなので、今年はアレも、コレも出るのかなと思うと楽しみで仕事が手につきません。窓際だけど。
さて、早速ですが2017年度一発目の紹介レコードは何にしようかなと。
若手&中堅OSDMの活躍を祈願するアナログメタルにとってこのレコードが今年一発目に最も相応しいでしょう。
『Krypts / Remnants of Expansion』
2016年はBlood Incantationという伏兵に話題をかっさらわれてしまいましたが、OSDMファンが本命にしていたのはむしろKryptsの新譜の方だったのではないでしょうか?
僕自身もBlood Incantationに夢中になってしまいましたが、今こうやって届いたばかりのこのレコードを聴いていると、このアルバムが年間ベストでもいいような気がしてきた。それほどに良いアルバムです。
カバーアートはTimo Ketola 素晴らしい混沌具合 ただ紙質は前作の方が高級感があってよかった。
黒盤のみ。僕はバンド直販のサイトで買いました。【http://krypts.bigcartel.com/】
Tシャツはかなり細身。日本サイズと同等サイズなので注意デス。(日本でMサイズの人はMを)
フィンニッシュインパクト。世界は再び漆黒に染まる。
2009年、OSDMリバイバルムーブメント渦中にフィンランドはヘルシンキよりデビュー。
スウェディッシュ・リバイバルが勢いにのっている中、Demidog、Purtenance、Abhorrence等のフィンニッシュデスメタルの暗黒文脈の流れを組むサウンドに世界は震撼。新旧関係なくOSDMファンを虜にしたことは記憶に新しいかと思います。
その、フィンニッシュインパクトを起こしたKryptsが帰ってきた。
前作はキャッチーというと語弊があるけど、暗黒デスドゥームを基軸に90年代の雰囲気とノリの良いグルーヴ、そして緩急ある展開がかっちりハマり聴きやすい作風でした。
しかし、今作は聴き手を選びかねないほど退廃的な暗黒成分を強調し、深淵の真理を掘り起こしたかのようなドゥームデスに徹しています。ですが、内容的には前作の90年代マイナーデスメタルの雰囲気から脱却し独自の世界観を構築しています。アンサンブルが分厚く複雑化したことにより、平面的だった曲は立体的、もしくは空間を意識したような構造になり、ダークな展開ながら単調にならず緊張感が持続するようになりました。これはもう、Demidog、Purtenance、Abhorrenceというよりは現在のGorguts的なアヴァンギャルドデスメタルに舵を切ったといっていいと思います。
これはたまげた。Kryptsはまだまだ化けますよ。Great!!!
ということで、今年もOSDM中心の内容になるかと思いますがどうぞよろしくお願いします。