『God Disease / Rebirth Of Horror』 Cassette Metal Vol.24
どうも、アナログです。こんにちは。
本日紹介のカセットメタルはですね、僕が控えめに神みを感じている若手バンドです。
フィンランドより疾患の極光 God Disease / Rebirth Of Horror デス。
スウェデスもいいけど、フィンランドデスメタルからも目が離せません。Tulta!
カバーアートはJDW Death my only Friend Artworks 100本限定です。
フィンニッシュ・オールドスクール・ゴシック・ドゥームデス
フィンランドはヘルシンキ出身のドゥーム・デスメタル。2016年 4曲入りEP。
過去に2本のEPとコンピレーション盤を自主制作でリリース。今EPは3本目でドイツのインディレーベル「Lycanthropic Chants」からリリース。
メンバーは以下の5人
Henry Randström – Bass
Ilkka Johannes Laaksonen – Vocals
Mika Elola – Drums
Ville Yrttiaho – Guitars
Jesse Könönen – Guitars
深く沈みゆく暗黒美を体現するドゥーム・デスメタル。フューネラルドゥームほど陰鬱でもなく、反復ドローン系でもない。あくまでオールドスクールデスメタルの性格を重視する。
とりわけ “Purtenance” “Demigod” や最近の若手でいうとは “Krypts” などと同じく「フィンニッシュ・オールドスクールデスメタル」の暗黒性を継承しつつ、初期 “Paradise Lost” を源とする「ゴシックメタル」の荘厳性を感じさせる美醜の世界観が売りです。
フィンニッシュ・デスメタルの未来を担う有望株
結成は2010年。デモを制作したのち2012年に一度解散しますが2013年新たなメンバーで再結成。そして、翌2014年に5曲入りEP「Abyss Cathedral」でデビューします。このデビューEPがまた素晴らしい出来で実際カセットは2NDプレスまで売れ切れるほどのプチヒットとなりました。
僕はフィンニッシュデスの未来を担う若手として間違いなく台頭してくると思っていたのですが、このバンドには欠点があったのです。それは、メンバーチェンジが激しく活動が安定していない事です。この不安定な状態が楽曲の方向性に響き、2015年リリースしたEP「Doom Howler」では何の特徴もないデスメタルへと変わってしまいました。曲もしょぼいし、何故か “Entombed” のカバーを入れたりブレブレ。かなり厳しい出来と言わざる得ないEPでした。
漆黒の重アンサンブル。再び!
さらに「Doom Howler」リリース後、またもやメンバー交代があり正直「もうダメだろう」と思っていたのですが…… 先に結論から言えばこれは傑作! 素晴らしすぎるEPデス!
漆黒の重アンサンブル。
濃霧に覆われた悲壮的美旋律。
あぁ、God Disease が帰ってきた。
このサウンドが聴きたかったのです。しかも、短期間で立て直しただけではなく、全てにおいて進化の跡がみられ驚きました。大幅に向上したサウンドプロダクションと技量。重厚に絡み合うツインギター、ドゥーム感を重視しながら跳躍するリズム。そして、劇的に展開する楽曲。キーマンは新しく加入した2人のギターか。何にせよ、是非このラインナップをキープしてほしい。メンバーが安定すれば方向性も定まるし何よりライヴができます。
現在活動を活発化させているようなので、今度こそジワジワと来るのではないかと。
“God Disease” よろしければこの名を頭の片隅にでも。Greeeaat!!!