束縛されない自由な調べ。
閑寂な旋律と不安定な律動。
内省的な歌声。
虚無を見つめるかのような重い眼差し。
その眼には、世界はどう映っているのか……
Diane Cluck / Boneset
今回紹介するレコードは『Diane Cluck / Boneset 』です。
NYを拠点とするネオ・フォーク、またはアンチ・フォークと言われるアメリカのシンガーソングライター。
2014年作。日本のディストロでは8枚目とか、Wikiを見ると7枚目とか書いてありますが、僕的には6枚目じゃないかと思っているんですけど…… そんな感じで、メタルじゃないけど、今のブログの流れなら行ける! と思ったので。
アンチ・フォークとは?
90年代、ニューヨークのアンダーグラウンドシーンから派生したといわれ、ポップになり過ぎたフォークミュージックに対するアンチテーゼ。パンクのイデオロギーをもったフォークミュージシャンの一派です。
パンクの精神とか言うと、身構えてしまう人もいますが、思想も音楽的な内容も人それぞれなので、前衛的なフォークミュージックと捉えていたほうがいいでしょう。
本人たちも自分でアンチ・フォークとか主張していませんし、ポップやアメリカーナとも対立などしていません。中には「人生はダンスだ」とか言っている人もいますので気軽に聴いて欲しいと思います。
正に、繊麗の詩人。曲から感じ取れる感情は決してポジティブではないが、胸に焼き付けられる。
デビュー当初から米アンダーグラウンドレーベル「Important Records」から支援されてきたことからもわかるように、個性豊かな表現力はNYのネオ・フォーク勢から見ても特異な存在だと思います。
ということで、Diane Cluck、僕は素晴らしいSSWだと思いますがどうでしたでしょうか。
他にも、Kimya Dawson、Adam Green、Regina Spektor、Jeffrey LewisなどNYを拠点としているネオ・フォークミュージシャンはたくさんいますので気になった方はディグしてみてください。