Hemotoxin_Biological_Enslavement

『Hemotoxin / Biological Enslavement』

Oh…… ついにCDですか?  ネタ切れですか?
否。断じて否である。アナログメタルにネタ切れなどない。これにはバイカル湖より深い訳があるのデス。

というのも、このアルバムめちゃくちゃスゴイのにレコード化未定なのです。
レコード化を待っていたら、また半年後とかになってしまう。
このアルバムだけは絶対にスルーするわけにはいかない!
今、アナログが紹介しなくて誰が紹介するのだ!

ということで、本日は Hemotoxin / Biological Enslavement アナログ化希望デス!

 

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カバーアートはMark Cooper このジャケは12インチで欲しいよ。ステッカー付き(バンド直販)

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このレイアウトがすごくカッコよかったのでついでに。

 

20代前半にして才能を開花。驚異のアメリカンデススラッシャー登場!

アメリカはカリフォルニア州ピッツバーグ出身のテクニカル・デスメタル 2016年 2ndアルバム。
メンバーは全員20代の若手ですが、7弦、8弦ギター、5弦ベースを変幻自在に操る技巧派集団。
今の若い人たちは当たり前のように多弦楽器を弾きこなすのでホントに凄いと思う。

Brandon Wilcox – Drums
Michael Chavez – Guitars, Vocals
Nathan Fruth – Bass
Michael Rohwer – Guitars (lead)

Unspeakable Axe Recordsより同日にリリースされた“Nucleus / Sentient” の方が注目され、少し影が薄いですがこちらの “Hemotoxin” のアルバムもとんでもないアルバムです。

 

2016年度上半期ベストメタルはコレできまり!

「”DEATH”や! “DEATH”の再来やー!?」

発売前のサンプルを聴いた限りでは “Horrendous” のようなデスメタルかなと思ったのですが、これは完全に “DEATH” タイプのバンドでした。

最近の “DEATH” 型のバンドといえば Relapse Records 所属の “Gruesome” が有名になりました。
“DEATH” の音楽性で例えるなら “Gruesome” は初期のオールドスクール型。対して “Hemotoxin” は後期型でしょう。「Individual Thought Patterns」や「Symbolic」時の所謂テクニカルメロディック・デススラッシュです。

しかし、”DEATH”からの影響が全面に出てはいるけれど、決してコピーバンドではありません。
精密機器あるいは幾何学的なマスロックの手法やデスコア的グルーヴも織り交ぜながら疾走する。このようなハイブリッドメタルは若いメタルヘッズの方が受け入れやすいかと思います。むしろ、同世代の若いファン達が支えて次のシーンに繋げてもらいたいです。

2016年上半期はGorguts、Vektor、Zealotry、Nucleus、Obscuraなどテクニカル・デス/スラッシュメタルが豊作でしたが、アナログの上半期ベストメタルはこのアルバムです。上記のテクニカルバンドや”Horrendous”のような新世代デスメタルが好きな方に激オススメです。Great!!!!!

捨て曲が無いので、どの曲をピックアップするか迷いました。今回は「Bleak Prognosis」一番わかりやすいかなと思って。攻撃的リフ、キャッチーな疾走感、畳みかけるように吐き出されるリリック、ブラストのタイミング、激メロのギターソロ、スリリングな曲展開。完璧デス!