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『Tarot / Reflections』

本日紹介のレコードは、クサレシケシケ・70sリバイバル・プログレ・ハードロックバンド Tarot / Reflections です。
CDおよびDL音源の発売は2月だったので「もう聴いているよ」っていう方もいるかと思います。
アナログも、早々にBandcampでDLして愛聴しながらレコード化を望んでいたわけですが。

何、しれっとアナログ盤出してんですか。

普通、SNSやWEBで「〇月〇日アナログ盤出すぜ!」とか嬉々として告知するよね。普通。
いつリリースしたんだよ。びっくりしたよ。でも、そのユルさ見習いたい。

 

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カバーアートはKarmazid 素晴らしいジャケ。紙質も作りも良い安定のVan Recordsクオリティ。

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インナーもイイ感じ。限定ホワイトバイナル。しかし作りがガチガチ過ぎてレコードが入らんぞコレ。

 

豪州の若きプログレッシブ・ハードロック 待望の1stアルバム

オーストラリア出身 70sリバイバル・プログレ/ハードロック 2016年 1stアルバム。
過去に1本のデモと、3本のEPカセット、それらをまとめたコンピ盤CDを1枚をリリースしています。
メンバーは以下の3人。

The Hermit (Vo,Gt,Organ,Keyboards)
The Hierophant (Ba)
The Magician (Dr)

ちなみにリーダーのThe Hermit(Will Fried)氏は豪州のポンコツメタル界から世界のB級マニアを激震させているレーベル【Heavy Chains Records】のオーナーという事実を最近Metallumで知りました。
なるほど、点と点が繋がりました。

 

郷愁へと誘う70年代リバイバルサウンド

今作もはっきりいってB級の域は出ておりませんが、プロダクションの質を大幅に向上させ、十分鑑賞に堪える作品に仕上がっています。演奏面では若干不安定、特にボーカルはお世辞にも上手いとは言えませんが、楽曲面では著しい成長がみられ本気で驚きました。

Uriah Heep、Deep Purple的音楽性を踏襲しながらNWOBH風のキャッチーさを加味したり、各パートのアンサンブルは深みを増し、より一層プログレ的な内容になった……などなど、いろいろ言いたい事はあるけれど、今作はとにかくメロディが素晴らしい。これに尽きる。
心から癒されるやわらかいメロディ、牧歌的な優しいメロディ、哀愁感漂う泣きのメロディ。
全編、良い意味で脱力感満載で一人で感動してます。

今、ようやくスタートラインに立った Tarot。
リーダーのWill Friedはまだ28歳だそうですのでこれからその才能を開花させることでしょう。
もう「へっぽこ」などとは言わせない! オススメです。Great!!!

 

ポスト Opeth (ボソッ) ……いや、なんでもない。何も言っていない。