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『Obscura / Akroasis』

ジャケが「カレーライスみたい」って言った奴出てこいよ! 何が「ちゃんと福神漬けものってるね」だ!?
あぁ、見れば見るほどカレーだ。もう、カレーライスにしか見えないよ…… 逆もまた然り。
ということで、本日は、今話題のニュースクールなプログレデスメタル Obscura / Akróasis デス!

 

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カバーアートはOrion Landau レコード盤は限定でボーナストラックMelosが収録されています!

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でも、BandcampからDL音源を買えば普通にMelosも収録されています。えっ?
[Bandcampでの購入はこちらから]

 

ドイツの超絶技巧派集団

ドイツ プログレッシブデスメタル 2016年 4thアルバム。メンバーはSteffen Kummerer-Gt,Vo、Linus Klausenitzer-Ba、Sebastian Lanser-Dr、Rafael Trujillo-Gtの4人。

超技巧派デスメタルとして名を馳せたObscuraですが、前作「Omnivium」においてテクニック、暴力性、叙情性など全てをやり尽くした感があり、プログレデスとして一つの頂点を極めたかのような作品でした。
今後はマンネリ化するのでは? と思っていたのですが見事に予想裏切ってくれました。

 

神の領域に片足入ってます。

今作もデスメタルであることに間違いはないけれど、アルバムの雰囲気はCynicの「Traced in Air」に似ています。つまり、ブルータル性やメロデス成分は後退させ、透明感があるテクニカルな楽曲展開に比重を置いたプログレメタルへと進化したということです。
この点に関して賛否はあるだろうけど、アナログ的には全然OK! なのですが、いくらなんでもCynicへのリスペクトが強すぎる。せめてボコーダーはやめてほしいな。

少々の不満はありますが、聴き終えてみればとても満足できるアルバムでした。
空間をうねる7弦フレットレスベース、宙を舞うフレットレスギター、クリーン&ヘヴィの立体的コンビネーション、自我覚醒マシーンと化したドラミング。
緻密に計算された幾何学的な曲構造、その理論を具体化できる超絶技巧のアンサンブル。
メンバーチェンジをへて現状維持どころか楽曲、演奏面共にハードル上げてきたことに驚きを隠せません。
リーダーのSteffen Kummererには限界という文字は無いのかもしれない。

 

“部屋で8時間は練習しろ。友達をなくすまで出かけるな。(Slipknot Mick)”

特にギターTom Geldschlägerがスゴイ。(既に脱退しており現在はRafael Trujilloです。若いです。)
弾いて弾いて弾きまくる。
そこに鍵盤があるかのように弾きまくる。
本当にギターの音なのかさえ疑わしくなってくる。
そもそも、ギターの音とは何だ?  ギターとは何だ!?
(ア、アンジェロラッシュは?)
こうして、アナログのゲシュタルトは崩壊した。

世界を目指すヤングギタリストのみなさん。友達なくす覚悟はできていますか?

 

テクニックはもちろん凄いけど、曲自体がすごくいいんだよなぁ。