『Miasmal / Tides of Omniscience』
「鋼のMiasmal」
衝撃のデビューより8年。ブチテンション・メタルクラストで悪臭を放ちながら爆走するスウェディッシュ・デスメタルのニューヒーローMiasmalの新譜が届いたー!
本日紹介のレコードは Miasmal / Tides of Omniscience スウェデス・リバイバルムーヴメントの立役者といっても過言ではないバンドデス!
2000年代スウェディッシュ・デスメタルのカリスマ
スウェーデン ヨーテボリ出身のデスメタル 2016年 3rdアルバム。今作もCentury Mediaからのリリース。
メンバーはMagnus Andreasson – Gt、Pontus Redig – Gt & vo、Björn Eriksson – Drt、Ruben Åhlander Persson – Bat の4人。
少し話は脱線しますが、ベースのRuben氏は、いつの間にか元Church of MiseryのギターTom Sutton氏と”Night Viper”なるバンドを始めたみたいです。聴いてみたら女性ボーカルを擁した”Lady Beast”タイプのNWOTHMでした。イイかも!
潰れたディストーションが荒れ狂うD-ビートに乗って爆走する。見てくれも、出音も、アングラ臭の塊のような存在でしたが、前作の2ndアルバム「Cursed Redeemer」で大手Century Mediaへと電撃移籍しファンを驚かせました。サウンドも100%メタルプロダクションに変化しアングラ悪臭クラスト感は後退。
この方向性に関して、メタル好きなアナログには問題ありませんでしたが、クラストコアが好きな方は離れたかもしれません。
どちらにせよ、3枚目のフルアルバム。バンドにとってここが正念場であることは間違いないでしょう。
何回でも言おう、Miasmal は Miasmal だ!
一発目からガチガチなメタリックリフによるご挨拶。あえて、この堅牢な音壁を一曲目に持ってきたことによってMiasmalが目指すもの、あるいは決意のようなものを感じました。
基本的に2ndアルバム「Cursed Redeemer」の方向性から大きく外れることはありませんが、前作がキレのよい喉ごしラガーだとするならば、このアルバムは味わい深い常温のエールという感じでしょうか。グラインド、D-ビート、デス&ロールが炸裂したかと思えばドラマティックに盛り上げ聴かせどころを設けたり、多様性ある曲作りに重点が置かれている印象です。
この感じは、以前紹介した、Bomb of Hadesの新作を聴いた時と似ているかも。
表層面は確かに変わったが、芯は折れていません。どこから聴いてもMiasmalはMiasmalだとわかるオリジナルティを持ち、自然体のまま前進し続ける姿はすごくかっこいい。
聴きやすいアルバムでもあるので、このアルバムからスウェディッシュデスメタルに興味を持つのもいいし、またMiasmalと共にこれからのスウェデスシーンを追うのもいいと思います。 Great!!!
スウェデスはまだまだオモシロイ!(シュールなPV的な意味で)