『Malevolent Creation / Dead Man’s Path』
「デスメタルフロリダ」
ニューヨーク出身、後にフロリダはタンパへと拠点を移しアメリカのデスメタル黎明期を支えたベテランバンド。そう、今日紹介のレコードは邪悪なる創造主 Malevolent Creation / Dead Man’s Path だ!
あれ? …なんか反応が薄いけどオールドスクールデスメタルファンのみなさん、まさか忘れていませんよね?
アナログは完全に忘れてたよ!
カバーアートはGerman Latorres 本業はタトゥーアーティストのようです。
重量盤にデカポスターとCD付き。このCDは”デラックスエディション”もしくは日本盤と同じボーナストラック入り。ちなみにボーナストラックは3rd「Stillborn」からDominated ResurgencyとCarnivorous Misgivingsの再録デス。.
オールドスクールの威厳 アメリカンデススラッシュの誇り!
アメリカ NY&フロリダ出身のデスメタル 12thアルバム。メンバーは誰が誰だかわからなくなっていますが一応紹介。Phil Fasciana – Guitars, Bret Hoffman – Vocals, Jason Blachowicz – Bass, Gio Geraca – Guitars, Justin DiPinto – Drums が現在の布陣。ミキシングとマスタリングはDan Swanö(キタ!)。
5年ぶりの12作目デス。「えっ、そんなにアルバム出してたっけ?」と家でCDを探すと6枚しか持っていませんでした。前作すら聴いていない。これではファンとは言えないのですが、Dan Seagraveジャケの初期3枚は良く聴いておりました。世間的に評価は低いけど3rd「Stillborn」が好きです。レコードでも欲しいけどDan Seagraveジャケのデスメタルは高くてね、いろいろと犠牲にしないと……。
え~、話が少し逸れましたが、アナログにとって久しぶりのMalevolent Creationデス。 はたして、どんなバンドになっているのか? どんな進化を遂げているのか!? 早速聴いてみましょう。
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かわってねぇー!!!
神秘的なアルペジオギターが静かに大作を予感させ、自然と胸が高鳴る。2ndアルバム「Retribution」を初めて聴いたときの感覚が蘇るようである。その期待は裏切られない。2曲目以降は怒号のデススラッシュの応酬です。邪悪だが切れのよいギターリフにブラストビート、まるで古典的デスメタルリフの見本市のようでオールドスクール好きにはたまりません。良い意味でまったく変わっていないMalevolent Creation節が炸裂します。何気に華麗なギターソロも聴きどころです。
あえて変わった点をあげると、今作はメタリックでタイトなサウンドプロダクションのおかげで大変聴きやすくなっております。全体的にブルータル度も抑えた楽曲になっており、中にはSlayerっぽい曲もあるのでスラッシュファンにもアピールできます。マイナス面は同じような曲が続き少々ダレるところでしょうか。
しかし、トータル的にはアメリカンデスラッシュの名盤と言っていい会心作デス。絶対オススメ。Great!!!
アルバムには、この曲より凄い曲があるで。
昨年はCannibal Corpseが見事な作品を出し、今年はMalevolent Creationがベテランの貫禄を見せつけ若手に負けないアグレッシブさで攻めてました。今、世界中でオールドスクールデスメタルが激熱だ! (といいな)