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『He Whose Ox is Gored / Rumors 7″ & Nightshade 10″』

「新世代のスキッツォイド・マン」

どもども、夏休みを満喫している人もそうでない人もこんにちは。それにしても暑いですね。メタル的には「熱い!」 でしょうか。ということで今日は熱き新人バンドに注目してみたいと思います。今回紹介するアーティストは He Whose Ox is Gored ロック? メタル? どちらにせよ新たな可能性を秘めたバンドデス!

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ジャケはあまり好きではありません。マイブラみたい。

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新世代サイケデリック・ポストプログレッシブメタル

シアトル出身のポストメタル、ポストロック、ネオプログレ、シューゲイザー、他いろいろ…。 2013-2014年 7インチ& 10インチEP。2010年結成、メンバーはLisa Mungo – Vo Key, Brian McClelland – Vo G, John O’Connell -Dr, Mike Sparks – Ba の4人。
自分は知りませんでしたがこの手のバンドは “doomgaze” というジャンルに分類される場合もあるようですが、本人たちはメタルだと言っております。影響を受けたアーティストはKing Crimson、ELO、Isisなどのほかにジョン・カーペンターとのこと。ジョ、ジョン・カーペンター!? いったいどんな音を出すのやら……。

■Rumors 7″ EP
2014年作。なんだコレ!? バンドの演奏はかなりテクニカル。Dream Theater、Cynic、Djent的とは言わないがトリッキーでプログレッシブ尚且つハードコア的。そこにサイケデリックでスペーシーなキーボードが鳴り、インディーポップバンドのような女性ボーカルが入る。もう、覚醒と幻想が入り乱れる混沌の世界と言った感じで脱帽。ジョ、ジョン・カーペンターか!? スゴイ才能です。
でも構えて聴く必要はありません。プログレ的ですがガチガチなバカテク演奏ではなく、小気味良いテンポと女性ボーカルの柔らかさが相重なりさらりと聴けるかと思います。是非一度聴いてみて下さい。

■Nightshade 10″ EP
順番が前後しますがこちらがファーストEP。先ほどのRumors 7″(2nd EP)とは異なりボーカルはカオティックな絶叫系(男性)でありポストメタル的ドゥームな楽曲となっております。どちらかと言うとこのEPの方がメタラーな方に受けるかと。静から動へと移り変わるプログレッシブな展開に悶絶。漏らしていしまいそうなグルーヴ感。両EPに共通してドラムがかなり頑張っています。元OpethのドラマーMartin Lopezのような手数が多いドラムが印象的。もっとベースが絡んでくれば完璧でした。ちなみにBandcampでは2曲ですがレコードは3曲入っております。

メタル、ハードコア、ドゥーム、プログレッシブ、サイケデリック、ロック、ポップなどあらゆる要素をコンパクトにまとめる斬新な楽曲。素晴らしい才能です! これは自分のようなおっさん世代でも十分楽しめますが、やはり若い世代の方にこういうインディー精神溢れる斬新サウンドをガンガン聴いてもらいたいです。
そしてそして、もうすぐファーストアルバム「The Camel, The Lion, The Child」がリリースされます! もちろんレコードは予約済み。みなさんも要チェックDeath!!!

何度でも言う、メタルは終わらない!

以前このブログで紹介した Lotus Thief、Mansion、Black Lungなど、一昔前はこういうバンドがメタルを名乗ることは許されませんでした。今は時代が違います。自分はレコード中心に紹介してますがBandcampなどから続々と斬新なバンドが出ています。否定するも肯定するも人それぞれです。でもたまに新たな可能性に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

さて、オールドスクールデスメタルでも聴くか……