『Lotus Thief / Rervm』
「物の本質について」
3月デス。いつの間にかデスメタルごり押しブログになってしまいましたけど、これからもデスメタルごり押しブログですけれども、時々は新たな才能にも目を向けたいと思います。今日は紹介のレコードは Lotus Thief / Rervm これはイイ!
おわかりいただけただろうか? 盤に蓮の花が描かれています。いい感じ!
新世代ダーク・プログレッシブ・ドゥーム
アメリカはサンフランシスコ出身 2014年 1stアルバム。メンバーは女性マルチプレイヤーの Bezaelith (bass, guitar, synth, vocals) とOtrebor(drums)の2人。
ドゥーム? ロック? メタル? どのジャンルにしようか迷いましたが、あまりカテゴライズにこだわらずに多くの人に聴いてもらいたい素晴らしいサウンドです。
本作は紀元前、共和政ローマ期の詩人であり哲学者でもあるルクレティウスの哲学叙情詩『物の本質について』全6巻を6曲に収めたコンセプトアルバムとなっております。
ルクレティウスについてはwikipediaをご覧ください。
自然への畏怖の念が込められているかのような優麗で神秘的な旋律と芯のある重低音グルーヴのコントラスト。無表情で朗読しているような冷たさと、心を満たしてくれるような暖かさを併せ持つ不思議な歌声。
基本はドゥーム調であるが、ポストメタルやシューゲイザーブラック的な楽曲手法もあり、アメリカのSubRosaから A Perfect Circle、北欧プログレのPaatos、Gazpacho のようなサウンドが近いかと思います。曲間のSEにはストーリー性を感じさせ、この辺のSEの使い方はMarillionやVangelisを彷彿させます。
でも本人たちはメタルを名乗っているところが面白いところ。正に新世代感覚。素晴らしい才能。捨て曲も無く、美しく揺らめくストーリーと縦ノリ・ヘヴィグルーヴに身を任せ、夢中と現実との間を彷徨ってみてはいかがでしょうか。かなりオススメDeath!
アルバムを最後まで聴くとホロリとしてしまいます。とりあえず 2、3曲目が聴きどころかな。